サンセリフの「サン」とはフランス語で「無い」という意味です。文字の線の端にある「ひげ」、「ひげ飾り」、「うろこ」などと呼ばれる飾りの部分がないようにデザインされた書体の総称を「サンセリフ」と呼びます。
日本語の場合のみ、この「うろこ」の無いサンセリフの書体をゴシック体と呼ばれますが、本来は違います。
本来はゴシック体とはアルファベットの書体の1つであるブラックレターのことを意味します。
中世の西ヨーロッパで主に使用されたこのブラックレターはドイツではフラクトゥールとして20世紀まで使用されていたため、ブラックレター全体を指してフラクトゥールと呼ばれることもあります。
黒板で様々な書体を描く際の知識の1つとして、この機会に書体の成り立ち、知識を確認するとより一層、楽しく描く手助けになると思います。
サンセリフ、ゴシック体の主なイメージは、
・存在感
・力強さ
・親しさ
・読みやすさ
・子供っぽさ
などがあります。またその文字の太さでも与えるイメージは男性的、頼りがいなどのイメージから女性的、洗練さなど変化をもたせることができます。
黒板に描くグラフィックとしてのサンセリフはベーシック編でも書いたポイントでもある
・左右対称のフォントは2、3画に分けて書く
ことと、
・文字の太さで伝える印象を変える
ことを意識して描いてみましょう。
サンセリフの描き方についてはこちら